flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 Episodio 35「鎮魂歌(レクイエム)は静かに奏でられる その②」

脚本:猪爪慎一 絵コンテ・演出:久保雄介 作画監督:石本峻一、SHIN HYUNG WOO、石山正彦、津曲大介、柴田和紀、小林理、森藤希子、田中春香、小島えり

【概要】

ジョルノたちの魂が入れ替わった現象は、シルバーチャリオッツから変異したチャリオッツ・レクイエムの仕業だった。レクイエムはポルナレフの意志を引き継ぎ自律的に矢を守ろうとする。ディアボロと入れ替わったブチャラティは自身の肉体を行動不能にさせるが、キング・クリムゾンの攻撃は収まらなかった。

【感想】

自律的に矢を守ろうとするレクイエムの不気味さと見えざるボスの脅威という両面からじわじわと挟み付けられるような感覚。そんな息苦しさにあって、弾丸をめぐるミスタとトリッシュのやり取りを始めとして、魂が入れ替わった登場人物たちの言動が何ともユーモラスで風通しを良くしてくれる。ディアボロトリッシュの父娘の初めての(外見における)ツーショットが入れ替わったブチャラティとミスタという構図でさらりと描写される軽快さ。だからこそ、迷った末にブチャラティを助けトリッシュを守ることを選択したナランチャの最期が際立つ。

盾の勇者の成り上がり 24「異世界の守護者」

脚本:田沢大典 絵コンテ;黒田結花、名村英敏 演出:山本貴則、鈴木拓磨 作画監督:山村俊了、斎藤大輔、世良コータ、清水海都、小松沙奈、樋口香里、大下久馬、本田創一、山本貴則、国吉杏美、髙澤美佳、ぎふとアニメーション 森賢

【概要】

カルミラ島海中の地下神殿にあった龍刻の砂時計によると、まもなく波がやってくるという。ミレリアが編成した大艦隊で波を迎え撃つ四聖勇者たち。その中にはラルクとテリスもいた。

【感想】

含みのあるラルクの行動が気になっていたが、尚文の能力だけではなく人物も見極めていたと考えると合点がいく。この期に及んでも元康、錬、樹がふがいないのは物足りないが、ラルクやグラスが盾の勇者の特殊性に言及している以上は仕方がない。フィトリアの回想でも示唆された盾の勇者にまつわる真相を最終話までに明かしてほしいところ。尚文の視点で異物感のあるラルクたちの登場で物語が締まってきた感じはあるので。

KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- 第10話「如月ルヰ プリズムの使者」

脚本:青葉譲 絵コンテ:日歩冠星 演出:徐恵眞 作画監督:上原結花子、宋賢珠、洪仁守、鄭龍雲、文姫、山村俊了

【概要】

エーデルローズとシュワルツローズが対決するPRISM.1、残すはシンとルヰのみ。戦いを前にして遊園地でつかの間の時間を楽しむシンとルヰ。二人には長きにわたる時間を超えた因縁があった。

【感想】

太陽のシンと月のルヰといったシャインとりんねの回想がドラマティックで見入った。シンが月型のあざを持っているのは、太陽でありながら日陰を強いられたネガポジ反転の産物ではなかったかと解釈する。すなわち、人々を余すところなく魅了しようとしたシャインが封印された姿がシンということ。はかなげなルヰのたたずまいが、シャインそしてルイの輝きを反射して冷たく輝いて見える。そういった妄想を踏まえると、シンとのかけがえのない時間を下敷きにしたルヰのパフォーマンスがいっそう引き立って見えてくる。

キャロル&チューズデイ episode:10「River Deep, Mountain High」

脚本:野村祐一 絵コンテ:サトウシンジ 演出:飛田剛 作画監督:可児里未、本城恵一朗、斉藤英子、小柏奈弓、水畑健二、斎藤香

【概要】

マーズ・ブライテストの準決勝は、GGKとアンジェラ、ピョートルとキャロル&チューズデイの対戦となった。チューズデイは激励に訪れたシベールから突然に別れを告げられる。GGKのパフォーマンスを見たタオは直前でアンジェラの曲目を変更するのだった。

【感想】

かみ合わないキャロルとチューズデイに、反目しているようで息がぴったりなアンジェラとタオ、両者のコントラストが見どころ。オーガニックさが強調されるキャロル&チューズデイだが、AIの申し子であるアンジェラも人間としてのタオの感性を信頼している。浮世離れして見えるGGKそしてピョートルの動機がキャロルとチューズデイのそれに重なってくるのは、音楽という表現の源泉に大差がないことを示唆するもの。

なむあみだ仏っ!-蓮台 UTENA- 第十一話「煩悩なければ悟りもまたなし」

脚本:吉田恵里香、米山和仁 絵コンテ:高林久弥、オグロアキラ 演出:高林久弥 作画監督:石堂伸晴、長尾圭悟、和田勝之、橋本航平、菊川考司、荻原みちる

【概要】

自我を取り戻した阿修羅とともにマーラに対峙する帝釈天梵天。輪光を得て下界にまでその力を見せつけるマーラ。そこに封じられたはずの釈迦如来が復活し、マーラを引き受ける。阿修羅王を迎えた梵納寺では、不動明王の提案でかるた大会が開かれることに。

【感想】

華麗なエフェクトと音楽が演出するマーラとの最終決戦は、まさしく釈迦如来の徳のスケールを見せつけられるかのようだった。阿修羅王のみならずマーラすらも包み込んでみせた釈迦如来の沙汰は、煩悩と折り合いをつけるべしというシリーズのテーマにも符合する。一見すると茶番のように見えるかるた大会も、その場にいなかった釈迦如来の手のひらの上と考えれば、マーラとの争いのエピローグにふさわしい。すみずみまで釈迦如来の慈愛が行き届いているという目線で見れば、何のことはない描写の数々がかけがえのないものに感じられる。

どろろ 第二十三話「鬼神の巻」

脚本:小林靖子 絵コンテ:小林寛 演出:徳土大介 演出助手:西山壮海 作画監督:小沼由莉香、木村友紀、小宮山和也、山田裕子、柳瀬譲二、加藤雅之、冨永拓生、細田沙織、若月愛子、安田祥子、安彦英二

【概要】

十二体めの鬼神と取引した多宝丸、陸奥、兵庫が百鬼丸に立ちはだかる。陸奥と兵庫がミドロ号と刺し違え、百鬼丸は両腕を取り戻す。醍醐の城で百鬼丸と多宝丸の一騎打ちが始まった。

【感想】

一つしかない肉体を奪い合って百鬼丸と対決する多宝丸主従は、そのままかりそめの太平を享受してきた醍醐の国の縮図に見えてくる。誰よりも百鬼丸のことを知るどろろの決意が、むなしい死闘を繰り広げる百鬼丸と多宝丸の兄弟の先を見せてくれた。人間であることの困難さが人を人間たらしめているのだとすれば、外面も内面も自らの力によって少しづつ人間に近づいた百鬼丸こそが、醍醐の民にとっての目標となりうるのだと。理不尽に巻き込まれた人々を悲しく代弁するかのようなミドロ号親子の描写が効いている。

さらざんまい 第六皿「つながりたいから、あきらめない」

脚本:幾原邦彦、内海照子 絵コンテ・演出:柴田勝紀、橋本能理子 作画監督:堤谷典子、具志堅眞由、袖山麻美、石川奨土、髙野ゆかり、岩井田夏帆、梅下麻奈未、本多孝敏

【概要】

サラに変装していたことを春河に知られてしまった一稀。カッパの姿のままとなった三人は、さらわれてしまった春河を助けようとカワウソ帝国のアジトに乗り込む。かつてカッパと争っていたカワウソ帝国は人間の欲望を集めているのだという。

【感想】

ユーモラスでかわいらしくてちょっぴり悲しげなカッパ姿が、一稀の傷心と捨て鉢な内面をむき出しにするかのよう。そんな一稀を気づかう悠と燕太の温度差も見どころで、自身の過去と比較して希望を見いだそうとする前者に片思いの妄想にとらわれる後者のコントラストが、愛と欲望のあいまいな境界線を突き付けるかのようだった。だからこそ、ひたすらに兄のことを慕う春河の純粋さと、それを守ろうとする一稀の献身に泣かされてしまった。実の母親から一稀を奪われまいとする春河の気持ちが欲望だったとしても、互いを思い合う兄弟愛の尊さは変わらない。

八月のシンデレラナイン 第9話「みんなでつないで、楽しんで」

シナリオチーム:田中仁、伊藤睦美、吉成郁子、大内珠帆 絵コンテ:小林一三 演出:村山靖、棚沢隆 作画監督:阿形大輔、山村俊了、岡辰也、北條直明、津熊健徳

【概要】

寺で大会前の強化合宿をすることになった里ヶ浜女子硬式野球部。「野球上達」「皆仲良く」という目標を掲げて練習漬けの毎日が始まる。左利きの夕姫は投手への挑戦を打診されるも決心がつかないでいた。そんな中、夕姫は寺の和尚に誘われるように投球練習を始める。

【感想】

対称的な翼と龍のスタンスから想像するに、和尚の幽霊に対する親和性は、野球を楽しむ精神に符合するような気がした。投手への挑戦を重荷に感じていた夕姫が和尚を知覚できたのは、野球を楽しみたいという根源的な欲求ゆえではなかったかと。みんなのためにと腕を振るったカレーライスの味そのままに、迷える夕姫のポジションが二つの目標を結び付けてくれたかのよう。「野球上達」「皆仲良く」は両立できるとの和尚からのメッセージを受け取っての。

RobiHachi #11「聞いて極楽、イセカンダル」

脚本:千葉克彦 絵コンテ・演出:島崎奈々子 作画監督:加藤壮

【概要】

ついに最終目的地のイセカンダルに到着したロビー、ハッチ、イック。念願のアカフクリスタルを手に入れたロビーだったが、その小ささに不服そう。やけになったロビーは無茶な行動を起こすが、その先にはイセカンダルの真実が隠されていた。

【感想】

いかがわしいまがいものだったイセカンダルの正体は、(もちろん良い意味で)パロディに満ちていたシリーズの終着点にふさわしい。本物のアカフクリスタルを参拝したロビーがつまずいた石ころを大切にしたくだりこそが、ハッチとの二人旅が幸運という宝物だったのだと示してくれた。月の王子だったハッチにとってはつかの間の刺激に満ちた日々、くすぶっていたロビーの変化がネガポジ反転のごとく浮かび上がってくる。

消滅都市 第11話「信頼」

脚本:入江信吾 絵コンテ:宮繁之 演出:殿勝秀樹 作画監督:中尾高之、室山祥子、翁長くみこ、野田友美

【概要】

ロストに向かう決意を固めたユキとタクヤをサポートするギークたち。その一方で、タイヨウもまたロストに向かっていた。ロストの深部でユキとタクヤはダイチを消し去ろうとするタイヨウと対峙する。

【感想】

歯車の運び屋に過ぎなかったタクヤがユキに感情移入するまでのいきさつを回想で示していくパターン。自身の無力さにさいなまれるユキの心の隙間を歯車以上の動機を見いだしたタクヤの意志が埋めていくようだった。ロストの向こうにあるであろう理想の将来を語り合ってシンクロする二人が王道ながらもきれいだった。そんなユキとタクヤをさまざまな側面から支えようとする人々の思いの数々がいろどりを添える。クライマックスに向けてすっきりとまとまってきた感じ。