flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

キャロル&チューズデイ episode:15「God Only Knows」

脚本:信本敬子 絵コンテ:亀井治 演出:飛田剛 作画監督:堀川耕一、ヤマダシンヤ、大貫健一、菅野宏紀

【概要】

トビーのプロデュースによるデビュー曲をリリースしたキャロル&チューズデイ。ミュージシャンには体力も必要とトレーニングを始める。そこにカリスマ的なミュージシャンであるデズモンドからの招待状が届く。デズモンドはキャロルとチューズデイにメッセージを残すために歌うのだった。

【感想】

久しく失っていた半身を取り戻したというデズモンドの境地は、互いが不可欠なデュオとしてのキャロル&チューズデイのデビューを祝福するもの。届けたいという祈りを大気に溶かしていくようなデズモンドの幻想的な音楽性は、ヴァレリーが訴える火星の利害すらも打ち消すような普遍性を伝えてくる。遥か遠くの地球(それぞれの父親)に思いをはせてのキャロルとチューズデイのまっすぐな夢がいとおしい。ヴァレリーの側近を務めながらキャロルのことを案じるスペンサーが泣かせてくれる。

あんさんぶるスターズ! 第五話「マリオネット~前編~」

脚本:猪爪慎一 絵コンテ:岩崎知子、橋下純白 演出:青柳宏宜 作画監督:李少雷、劉雲留

【概要】

「S1」で勝利したTrickstarに感謝するRa*bitsの面々。そのリーダーである仁兎なずなは、かつて所属していたValkyrieの頃を思い出す。声変わりのせいでリーダーの斎宮宗から歌うことを禁じられていたなずなは、自身を操り人形だと感じていた。

【感想】

宗のコントロールによって変わることすら許されないValkyrieの絶頂、それははかなくもろくて危ういもの。かつての自身を操り人形と評するなずなだが、一瞬の輝きを固定したかのようなパフォーマンスの美しさは否定できるものではない。宗の要求に応え続けるなずなを尊敬できる影片みかのまなざしが、生徒会に支配される以前の象徴としてのValkyrieを肯定してくれる。操り人形よろしく、なずなとみかが宗の手を引っ張る構図が象徴的。「マリオネット」という冷ややかな言葉が温かく響く。

ギヴン #02「Like Someone In Love」

脚本:綾奈ゆにこ 絵コンテ:藤田陽一、山口ひかる 演出:鎌田祐輔 作画監督:小野木三斉、柳瀬譲二、永田陽菜、沼田くみ子、渡辺真由美、大沢美奈

【概要】

立夏からギターを教えてもらうことになった真冬。スタジオの春樹と秋彦とも顔なじみになった真冬はアルバイトを勧められる。立夏から好きな音楽について問われた真冬は、頭の中にあるというメロディを口ずさみ始めて……。

【感想】

ギターを弾きたいという願望を除けば白昼夢のようにふわふわつかみどころのない真冬のただずまい。だからこそ、技術にこだわったあまり行き詰った立夏の変化がデリケートに伝わってきた。決して極端な演出があるわけではないけれど、真冬の相手を地道にすることで立夏の人物像が形をなしてくる。序盤の展開をリードする立夏の内面に無理なく同化できる。不意に紡がれた真冬のアカペラに心揺さぶられる内面を表現する幻想的な作画演出が効いていた。

胡蝶綺 ~若き信長~ 第五話「会見」

脚本:笹野恵 絵コンテ:斉藤哲人 演出:秦義人 作画監督:松下純子、都竹隆治、宇都木勇、櫻井拓郎、吉川真一

【感想】

斎藤道三から申し込まれた会見を受けることにした信長。道三の娘である帰蝶は忍びとしての腕が鈍ってきたことを自覚して焦っていた。斎藤側の動きを予測した信長は、利家に兵の指揮を任せ、道三との会見に臨む。しかし、道三の息子、義龍の謀略が張り巡らされていた。

【感想】

アバンでの口上が示すとおり、帰蝶による信長の回顧録的なニュアンスが強い物語ではあったが、今回は、道三の娘としての立ち位置そして忍びとしての役割に苦悩する描写が付与されたことで、いっそうの奥行きがもたらされていた。孔雀のまがまがしいあでやかさは、正室でありながら日陰で信長を守ろうとする帰蝶の矛盾をあぶりだしてくるかのよう。帰蝶が志願しての舞はそれが凝縮していたからこその美しさ。戦乱の犠牲になった農家の子供にかつての道三を重ね、信長の壮大な夢を展開させる筆致も堂に入ったもの。

コップクラフト #5「LONESOME VAMPIRE」

脚本:賀東招二 絵コンテ:田辺慎吾、板垣伸 演出:板垣伸 作画監督:リ セ ゾン、岡正信、吉田智裕、小林大地、内田利明、木村博美、板垣伸

【概要】

押収した棺桶を調べていたセシルが襲われる。古くからの生き残りである吸血鬼の仕業だった。駆けつけたマトバとティラナが応戦するが、吸血鬼は逃走してしまう。ショッピングモールに潜む吸血鬼を追いかけるが、ティラナが捕まってしまう。吸血鬼はティラナに質問を投げかける。

【感想】

マトバとティラナの凸凹バディぶりが落ち着いてきて、相変わらずのせわしないテンポを楽しめるようになってきた。吸血鬼の捜査という分かりやすいテーマが置かれたことも大きい。地球で捜査官をすることになったティラナの内面を揺さぶるのに孤独な吸血鬼は格好の存在に思えたが、てきぱきと片付けてしまうドライな筆致は本シリーズらしいかも。

スタミュ 第3期 第6幕

脚本:渡邊大輔 絵コンテ・演出:京極義昭 作画監督佐々木睦美、遠藤大輔

【概要】

南條が華桜館から持ち出したものはオープニングセレモニーの楽曲データだった。team柊が合宿しているスタジオに忍び込んだ星谷たちは、辰己たちの協力を得ることに。team柊はオープニングセレモニーのプレ公演の開催を華桜会に直訴する。

【感想】

諦めることを知らない星谷が引っ張るストーリー展開で、久々にシリーズらしい輝きが戻ってきた感。team柊の面々も同調することによってまとまりを見せていくカンパニーが結晶化したようなプレ公演のパフォーマンスがまぶしい。イメージ的な扱いだった過去エピソードのミュージカルパートとは異なった実際のプレ公演から広がっていくオーディエンスのリアクションは、視聴者のそれに見事なまでにシンクロする。星谷の精神の原点ともいえる屋外劇場を共有した四季が認めるに至ったラストまで、爽やかで力強くそして美しかった。

かつて神だった獣たちへ 第六話「獣の王」

脚本:村越繁 絵コンテ・演出:佐藤威 作画監督:高田陽介、張丹妮、伊藤瑞希、池田智志、佐野誉幸、岸香織

【概要】

シャールを人質したケインは、ハンクを「夜会」に招待する。乗り込んだ夜会の場でケインの野望を知ることになったハンク。そこにクロードが率いる擬神兵討伐部隊が突入してくる。ハンクとクロードの攻撃で倒したかに見えたケインはよみがえり、シャールに銃口を向ける。

【感想】

ハンクの視点で何度も重ねられるシャールとエレインのイメージ。擬神兵を処分しようとしたエレインの苦悩を擬神兵を生かそうとするシャールの祈りが和らげてくれるかのよう。だからこそ、ハンクはエレインの面影があるシャールに救いを見いだしているのかもしれない。シャールの犠牲によって獣の本性をあらわにしたハンクの暴走は、人間と擬神兵の融和に立ちはだかる試金石ではないか。まさしく人間を支配しようとするケインのカウンターたりえる。

ヴィンランド・サガ #05「戦鬼(トロル)の子」

脚本:猪原健太、瀬古浩司 絵コンテ:小林敦 演出:平向智子、左藤洋二 作画監督:阿比留隆彦、若狭賢史、村田睦明、栗原基彦、渡邉慶子、山本無以、稲田俊子

【概要】

トルフィンを乗せたアシェラッドの船団は立ち寄ったイングランドの村を略奪する。アシェラッドに決闘を申し込むもあえなく返り討ちにされたトルフィンは、ひとり森の中で特訓する。その頃、ヘルガとユルヴァのもとにトールズの訃報がもたらされていた。

【感想】

離れ離れになって父親譲りのタフネスぶりを発揮する子供たちが物悲しくも頼もしい。父親のかたきを討とうとするトルフィンに父親の代わりを務めようとするユルヴァ、まるでトールズの二面性をリスペクトしつつ互いに励まし合っているかのようだ。ビョルンが言うとおり甘かったのかもしれないが、トールズが残したものは確かにあった。戦場で人を傷つけることから身を引いたトールズの精神を、戦士を目指すことになったトルフィンがどのように継承していくのか、じわじわと期待が高まる。

荒ぶる季節の乙女どもよ。 第5話「私を知らぬ間に変えたもの」

脚本:岡田麿里 絵コンテ:安藤真裕 演出:深瀬重 作画監督:志賀道憲、二宮奈那子

【概要】

泉から相談を持ちかけられた新菜は、演出家の三枝久を見つけて後を追う。新菜は三枝との過去について泉に打ち明ける。新菜から和紗の好意を聞かされた泉は意識し始めた。ひと葉は山岸と密会を続け、百々子は拓と二人で遊びに出かける。そして、駿からの原稿を校閲したり香は……。

【感想】

三枝が課した「少女性」にがんじがらめにされた新菜が発した言葉が、和紗たち文芸部の面々にとっての一石となった。そこに大きな意味があると解釈。新菜と三枝の倒錯した関係性が、和紗と泉の初々しさに重ねられることでみずみずしい感情を生み出す。欲望と恋愛は相反するものではないと。「変なやつ」という新菜と泉の同朋意識が、性的なあれこれに振り回される和紗へのエールに思えてくる。ひと葉と山岸はもちろんのこと、ひたむきに見えるり香と駿も「変なやつ」に違いなく。そんな中、軽薄な悟に対する百々子の違和感が引っかかりを残す。何とも一筋縄ではいかない。

グランベルム 第5話「小さな少女の小さな願い」

脚本:花田十輝 絵コンテ:徳本善信 演出:徳本善信

【概要】

協力して戦うことにした満月、新月、九音に宣戦布告した寧々。満月と九音は寧々の対処に向かい、新月はアンナを引きつけることにする。ところが、水晶の攻撃を受けた九音が引き離されてしまう。満月は寧々のアルマノクスが潜んでいた場所にたどり着くが……。

【感想】

アンナによる嫉妬と憎悪、水晶による精神攻撃、さまざまな負の感情が交錯する戦場にあって、リンフェンフェンの誇りを受け継ぐかのように正々堂々と振る舞う寧々がすがすがしい。魔術師であることを隠すように言い聞かせた母親との別れが、四千年にわたる宿命と向き合わせたひたむきさの表出に泣ける。逃げも隠れもしないとの開き直りがジーグァンロンを変容させ、それがホワイトリリーに伝播していく。まるで空っぽだった満月の内面をこじ開けてくれるかのように。グランベルムの真相に触れたことが示唆するとおり、満月にとって実質的なデビュー戦と言えるのかも。