flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

荒ぶる季節の乙女どもよ。 第七話「揺れ、の、その先」

脚本:岡田麿里 絵コンテ:安藤真裕 演出:酒井原美樹 作画監督:納武史、大庭小枝、工藤糸織、二宮奈那子、福島陽子

【概要】

合宿で文化祭で広める恋の伝説のアイデアを考える文芸部の面々。ひと葉は山岸を誘うもわしらわれ、百々子は抱えている悩みについてり香に相談し、浴室でのぼせてしまった和紗は新菜に介抱される。合宿を通じて恋の伝説を決めた文芸部は、朗読劇の配役を決めるのだった。

【感想】

出口のない悩みの果てにそれぞれの個性を高らかに宣言するかのような枕投げのシーンが結節点だった。和紗の視点で描かれたそれは、コンプレックスまみれの自身を超えての勇気を与えてくれるもの。新菜も自分も5人のうちの1人に過ぎないのだと。泉との回想からおみやげを渡すまでの流れに、和紗のチャーミングな個性が存分に出ていた。そこに心浮き立つり香なりの自制や百々子の異性に対する違和感が重ねられて一面的ではない奥行きをもたらす。新菜の感情は予想できただけに、和紗の真価が試されそうである。和紗の相手役(男役)が新菜という朗読劇の構図に、泉をめぐる両者の関係性が反映されているかのよう。

グランベルム 第7話「ミス・ルサンチマン」

脚本:花田十輝 絵コンテ:中西和也 演出:渡邊政治

【概要】

新月へのわだかまりを解いたかに見えたアンナが「フーゴの魔石」を奪って姿を消した。アンナの母の容態が良くないこともあり、新月はアンナを倒す決意をする。そしてやってきた次なるグランベルム、フーゴの魔石で強化されたアンナが新月に襲い掛かる。

【感想】

アンナの思念そのままにマグマがたぎるマギアコナトスの威容がすさまじい。だからこそ、望まざるして才能を与えられた新月の孤独が悲しいまでに強調される。熱気と冷気を駆使してのアンナの戦いぶりは、本人が口にした情念と冷静のコンビネーションというよりは、加熱と冷却を繰り返すことでもろくなっていく破滅性を感じさせるもの。どうあがいても新月にかなわないことを悟っていたからこそ、自滅するまで戦いを止めることができなかったのだと。フーゴ家の重圧と戦ってきたであろうアンナが燃え尽きていく景色がひたすらに切なかった。アンナの情念を可視聴化したかのような作画演出そしてキャストの熱演がすばらしい。

鬼滅の刃 第二十話「寄せ集めの家族」

絵コンテ:栖原隆史 演出:栖原隆史 作画監督佐藤哲人、小笠原篤、三宅舞子

【概要】

父親が舞っていた神楽の呼吸で累を倒したかに見えた炭治郎。しかし、その前に自ら首を切り落とした累が復活し、またしても絶体絶命におちいった。その前に冨岡義勇が現れ、一刀のもとに累の首をはねる。残った姉蜘蛛は逃走を図るが、胡蝶しのぶが立ちはだかる。

【感想】

ヒノカミの余韻そのままに追い込まれた累による術のエフェクトが圧巻。赤くゆらめく糸の表現は、人間だった頃の記憶をなくしても家族を求め続ける思念の深さを想起させる。そして、累から与えられた毒を上書きされるような胡蝶しのぶの毒によって滅ぼされた姉蜘蛛の顛末が悲しげな余韻を残す。鬼にされても家族の絆を体現し続ける禰豆子の奇跡が、累を否定してみせた炭治郎の頑張りによって際立ってくる。禰豆子を奪おうとした累は炭治郎にあって自身にないものを埋めようとしたのかもしれない。鬼舞辻無慘がまき散らす災厄の根深さを思い知った。

Dr.STONE 07「200万年の在処」

脚本:木戸雄一郎 絵コンテ:鍋島修 演出:川尻健太郎鍋島修 作画監督山中純子、石井祐美子、三浦雅子、次橋有紀、宍戸久美子

【概要】

千空が助けた少女、コハクは、先に復活した人類の末裔だった。コハクの村に案内された千空は、妖術使いという少年、クロムと対決する。クロムに圧勝した千空は意気投合し、互いに協力して司に対抗する科学の国を作ることを決意する。

【感想】

司と大樹のハイブリッドのような戦闘力と体力を有するコハク、千空のプロトタイプのように未熟ながらも科学にアプローチするクロム、自然発生的にできた村が縮図のようで興味深いところ。大樹そして杠とトリオで積み重ねてきたこれまでとは様相が変わってきたが、千空側の出発点が定まった高揚感はある。似た者同士のようでルーツを異にする千空とクロムの描き分けに注目していきたい。

彼方のアストラ #07「PAST」

脚本:海法紀光 絵コンテ:岡本英樹 演出:仁昌寺義人 作画監督:樋口博美、實藤晴香、張鵬、川﨑玲奈

【概要】

シャルスがアリエスよりも後の惑星キャンプ直前に転校してきたことが判明する。疑いの目を向ける仲間たちにシャルスは自らの過去を打ち明ける。誤解を解いた一行は、四番目の惑星であるイクリスに到着するが、巨大植物に襲われアストラ号が航行不能になってしまう。

【感想】

アストラ号の航行不能という絶体絶命で登場人物それぞれの個性がくっきりと。アリスペードでのリラックスムードとは対照的に取り乱すキトリーの人間臭さ、それを否定するでもなく受け止めるザックの冷静さ、わだかまりを解いたルカとウルガーの同朋意識など。シャルスの幼なじみセーラとアリエスの関係もさることながら、キトリーが拒否した人工冬眠の当事者が現れる展開に次回が気になってくる。

キャロル&チューズデイ episode:16「A Natural Woman」

脚本:野村祐一 絵コンテ:石平信司 演出:由井翠 作画監督:水畑健二、可児里未、斉藤英子、斎藤香、本城恵一朗

【概要】

デビュー曲をリリースしたキャロル&チューズデイは、バックバンドの男性三人組を加え、イベント「サウス・バイ・サウスウエスト」に出演することになる。そんな中、ガスはかつてマネージャーをしていたシンガー、フローラと再会する。フローラはキャロルにとっても憧れのアーティストだった。

【感想】

インディペンデントから少しづつ支持を広げていくキャロル&チューズデイに、フローラを手放してしまったガスの後悔がにじむ。フローラに感化されて音楽を始めたというキャロルに、ちゃらんぽらんのようでいて腰の据わったガスのマネージメントが加わって、志半ばでついえたガスとフローラの夢がよみがえる景色がきれいだった。ステージ上のキャロル&チューズデイの歌にシンクロしていくフローラの作画芝居が細やかで、バンド演奏によってアップしたニュアンスが花を添えていたところもポイント。アーティストへのリスペクトを忘れないガスのまなざしが、火星の過去と現在そして未来をつないでいく。

あんさんぶるスターズ! 第六話「マリオネット~後編~」

脚本:猪爪慎一 絵コンテ:岩崎知子 演出:三室健太 作画監督:佐々木幸恵、三橋桜子、飯飼一幸、二宮奈那子、大和田直之、向山祐治、壇浦啓伸

【概要】

ドリフェスのシステムによってfineが夢ノ咲学院の頂点に君臨する。Vaikyrieの宗は頂点を奪還すべく厳しいレッスンをなずなとみかに課す。そして満を持したドリフェスの舞台、Valkyrieのパフォーマンス中に会場の電源が落ちてしまう。とっさの機転によって乗り切ったValkyrieだったが……。

【感想】

宗が必死に守ろうとしたValkyrieのイメージ。マリオネットよろしく様式美に固められたそれは、天祥院英智が持ち込んだ新しいシステムにあえなく飲み込まれてしまう。そんな閉塞感を打破する可能性を感じさせたのが、声変わりという自身の変化を受け入れることにしたなずなの脱皮であり、先輩たちを敬愛してやまないみかの機転だった。Valkyrieのステージに感銘を受けた柴之創と真白友也をメンバーとしたRa*bits、その人懐っこい音楽性には、耽美な人形から自由になったなずなの願いが凝縮されているように思えてくる。Ra*bits結成を後押しした日々樹渉によるメッセージが人を食ったようでいながら的確なものだった。

ギヴン #03「Somebody Else」

脚本:綾奈ゆにこ 絵コンテ:きむらしんいちろう、山口ひかる 演出:きむらしんいちろう 作画監督:河野のぞみ、柳瀬譲二、渡辺真由美、兒玉ひかる、服部憲知、永田陽菜、大沢美奈

【概要】

真冬の歌に心動かされた立夏はバンドに誘うが、あえなく断られてしまう。あきらめきれない立夏はことあるごとにアプローチするが、真冬の意志は変わらなかった。春樹から真冬との接し方について指摘された立夏は、自身の過去にさいなまれる真冬を追いかけるのだった。

【感想】

偶然出くわした鹿島柊がスイッチとなって、これまでため込んでいた真冬と立夏の感情があふれ出す流れに見入った。ふわふわとつかみどころのない真冬が抱えた膨大な苦悩を、不器用な立夏の開き直りが強引にこじ開ける。そこに押しつけがましさを感じなかったのは、ギターを通じて細やかに育まれてきた「上手にできない」互いへのシンパシーそしてリスペクトだったのだと想像する。立夏が引っ張ってきた物語を鮮やかに反転させるような真冬の気づきが柔らかい明るさでもって伝わってきた。人物を引き立てる夜の街並みまでもが息遣いを伝えてくる。

胡蝶綺 ~若き信長~ 第六話「清洲」

脚本:山口亮太 絵コンテ:北村真咲 演出:上野壮大 作画監督:吉田和香子、蒼依ふたば、和田伸一、山村俊了、森本浩文

【概要】

末森城を任された信勝に会いたいと新年会を企画する信長だったが、ついぞ実現することなく春を迎える。何度も手紙を書いた信長にようやく信勝から返事がきた。そんな時、尾張守護の子息である斯波義銀をかくまったことにより、信長は坂井大膳が仕切る清洲の本家と戦うことになる。

【感想】

仲が良かった兄弟が会うことを許されない理不尽さが、重すぎない筆致ゆえに切なく伝わる。奔放な信長に生真面目な信勝という人物像が、尾張をめぐるさまざまな思惑にほんろうされるかのよう。信長に対する恒興のように信勝を支える津々木蔵人、まったく印象を異にするからこそ気になってくる。土田御前の影響下にある信勝に帰蝶のような存在がいないことが不安をもたらす。Aパート最後の池に映った雲が波紋によってゆがみBパート冒頭の暗雲に切り替わる仕掛けなど、静かに雄弁な背景美術が渋い。

コップクラフト #6「NEED FOR SPEED」

脚本:賀東招二 絵コンテ:板垣伸 演出:森義博 作画監督山内則康、猿渡聖加、梶浦紳一郎、糸島雅彦

【概要】

愛車のドアミラーを壊されたことに立腹したマトバは、ぶつかってきたトラックを横転させる。その荷台から散乱した書籍はセマーニ世界に密輸される予定のものだった。マトバの愛車を壊してしまったティラナは運転免許を取得することに。新たな車を与えられたマトバだったが……。

【感想】

マトバの荒っぽい運転をティラナが荒っぽい運転で返すことで、二人の凸凹なパートナーシップが小気味よく表現される。地球人と文化が異なることによる恥じらいや、マトバのアレルギー回復を隠していたいたずら心など、ティラナの表情がいつになく豊かだった。セシルが言及した気が強い妹ポジションからの発展が気になるところ。潜入捜査におけるトニーとアレクサンドルのやりとりがユーモラスで、マトバとティラナのコンビに花を添えていた。