flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

彼方のアストラ #09「REVELATION」

脚本:海法紀光 絵コンテ:岩畑剛一 演出:福井洋平 作画監督:樋口博美、山本由美子

【概要】

遺伝子検査の結果、同一人物であったことが判明したキトリーとフニシア。カナタたちはB5班の全員がクローンであることを悟る。ショックを乗り越えたメンバーたちは、母星への帰還に決意を新たにする。ところが、遠望した母星への認識がポリーナだけ異なっていて……。

【感想】

クローンだったという衝撃の事実を吹っ切ることができたのは、カナタによるアストラ号の全員が「家族」という宣言。遺伝的つながりすなわち血縁から解き放たれたメンバーたちの前向きな表情がまぶしい。カナタの視線で描写されるメンバーそれぞれが個性的で、クローンうんぬんは小事に感じられるほど。ザックとキトリーの婚約発表も、その延長線上として素直に祝福できた。序盤から匂わされてきたアリエスの特殊性がいい感じに効いていたところ、カナタたちとポリーナの落差でもっての引き。毎回のように次への興味を残しての構成で、中だるみすることなく見ていける。。

BEM #5「SWEEPER」

脚本:冨岡淳広 絵コンテ・演出:北川隆之 作画監督:菊池陽介、滝口弘喜、中島渚、相馬満、大野勉

【概要】

周囲のものを手あたり次第吸い込んでしまう男と対峙するベム。その頃、変身能力を有する妖怪人間であるベム、ベラ、ベロを捕獲するためにフェルトが指揮官として人物がアウトサイドに着任する。吸込男が再び現れ、捜査中のソニアも危機に陥る。そこに現れたのはまたしてもベムだった。

【感想】

潔癖症が高じての吸込男のありようは、アウトサイドの浄化を目標としたダリルの父親たちにつながる。アウトサイドにあってアッパーと変わらぬ正義感を発揮するソニアとのコンタクトは、ベロとかかわったダリルにとって契機になりそう。ベム、ベラ、ベロそれぞれとキーパーソンとなる人間たちの関係性に着目しての視聴だが、今のところ踏み込んだ描写は見当たらない。ベムたちのスタンスは固定されているので、人間側に妖怪人間を語らせる切り口のほうがなじみそうな気がしている。

キャロル&チューズデイ episode:18「Only Love Can Break Your Heart」

脚本:中西やすひろ 絵コンテ:板村智幸 演出:高藤聡 作画監督:斉藤英子、香田知樹、斉藤香、石野聡、紺野直幸

【概要】

ヘフナーからオファーを受けたキャロル&チューズデイは、サイドニアフェスへの出演が決まる。トビーのプロデュースによるアルバム制作も進んでいた。チューズデイは、カイルの取材を受けることにする。その頃、アンジェラは謎のストーカーにさいなまれていた。

【感想】

火星をめぐる激動にほんろうされるチューズデイの内面が主題。相棒のキャロルがそうだったように、地球から移住してきたからこそ得られた希望がある。母親であるヴァレリーと向き合うことにしたチューズデイの決意は、キャロルとのパートナーシップを前進させる行為だと解釈した。カイルへの恋心が破れたチューズデイの悲しみを、政治的な思惑の象徴たるウェザープラント爆破による極寒が突き放すかのよう。だからこそ、待っていてくれたキャロルの温かさが染みてくる。

あんさんぶるスターズ! 第八話「亀裂」

脚本:堀内全 絵コンテ:数井浩子 演出:江副仁美 作画監督:Cha Myoung Jun、楠木智子、Ku Ja Cheon

【概要】

天祥院英智によって解散させられたTrickstarの面々。北斗はfine、真緒は紅月、真は流Knightsに移籍することになった。ひとり残されたスバルも、流星隊の守沢千秋から誘いを受ける。それでもTrickstar存続をあきらめられないスバルに、あんずが協力を申し出る。

【感想】

それぞれが事情を抱えたメンバーたちにあって、ムードメーカー的なスバルが最後に残された切り札。そこに仮面を被って参じたあんずは、匿名性に匿名性で上書きしてネガポジ反転したかのような存在感を見せる。重心となるキャラクターがTrickstarに見られないのが不満だったけど、あんずを加えたクインテットになれば面白いかもしれない。マルチキャラクターを生かした盛り上がりを拝みたいところ。

ギヴン #05「The Reason」

脚本:綾奈ゆにこ 絵コンテ:金森陽子 演出:又野弘道 作画監督渡辺真由美、笹川弥幸、田村恭穂、呉暁偉、李慶、大沢美奈、永田陽菜

【概要】

真冬を加えた立夏たちのバンドはライブの出演を目指して準備を進めることになった。酒を飲んだ秋彦を泊めることになった春樹は、バンド結成に至るまでを回想する。立夏が作った楽曲を気に入ってくれた真冬だったが、クラスメイトの笠井から不穏な情報がもたらされる。

【感想】

バンド最年長である春樹の視点からバンドが組みあがるまでが慈しむように描かれる。春樹から見た秋彦の意外な一面、立夏から見た真冬の意外な一面、それらが特別な感情を伴って重層されていく景色が優しい。音楽的な支柱である立夏のスカウトから、類いまれな歌唱力をもつ真冬との出会いがみずみずしくつながっていく。大仰な演出を排した筆致はともすれば平板に感じられかねないが、だからこそ繊細な機微が抽出されてくる。そこに波紋を投げかける笠井の異物感たるや。

胡蝶綺 ~若き信長~ 第八話「信勝」

脚本:笹野恵 絵コンテ:北村真咲 演出:山田晃 作画監督:原田峰文、上原史也

【概要】

清洲の城下では戦が噂になっていた。清州の信長を倒すために末森の信勝が準備をしているのだという。信勝に会って話をするという信長は恒興に止められる。そして、信勝軍による城下町の略奪が始まった。兵力で劣る信長軍だったが、信勝軍を圧倒して勝利する。

【感想】

これまでも描写されてきた信長と恒興の関係に疎外感を覚える帰蝶という構図。それを拡大すると、仲睦まじかったにもかかわらず、すれ違うことになった信長と信勝の兄弟が悲しく浮かび上がる。負の感情を押し殺し自身にできる役割に徹する帰蝶の振る舞いが、津々木にそそのかされるまま離反した信勝への無言のメッセージに感じられた。助命され屈辱にまみれる信勝が哀れでならないが、信長の代わりに寄り添ってくれるような帰蝶の精神がわずかでも救いをくれた。

コップクラフト #8「SMELLS LIKE TOON SPILITS」

脚本:永井真吾 絵コンテ:板垣伸 演出:田辺慎吾 作画監督:成松義人、田之上慎、EverGreen、黑皇映画

【概要】

ティラナが墜落させたヘリコプターから密輸品を押収したマトバ。自宅で密輸品の分類をすることになったティラナだったが、その中の石弓に射られてしまう。魔法により飼い猫のクロイと入れ替わってしまったティラナは、何とかセシルに連絡して助けを求める。

【感想】

ティラナ(マトバ)の散らかった部屋に駆けつけたセシルとオニールの散らかった部屋にやってきたマトバの対置が面白かった。ごくプライベートに見えるティラナからのSOSだが、押収品の分類という任務から発生した状況であることは疑いなく、ティラナを放ったらかしで任務に当たるマトバへの当てつけのように感じられなくもない。マトバには明かしたくないというティラナの願望を了承したセシルとの共同作業が、かつての恋仲を想起させるのか秘め事めいているところも妙味。雑然としたいつものテンポがお似合いのエピソード。

スタミュ 第3期 第9幕

脚本:渡邊大輔 絵コンテ:葛谷直行 演出:京極義昭 作画監督:遠藤大輔、塚越修平、近藤律子

【概要】

カンパニー14名でのオープニングセレモニーを了承した四季に対して、冬沢が反旗を翻す。それは、team柊を冬沢が手がけての2ステージ制だった。辰巳が直訴するも冬沢の意志は変わらない。そんな中、レッスン帰りに野外劇場での星谷を見た辰己の内面に変化が起きるのだった。

【感想】

かつての鳳をほうふつとさせる星谷のパフォーマンスが、エリートだった辰己の心に火をつける。華桜会を支えてきた鳳と柊の関係性に、星谷と辰己を重ねてみる。奔放な風雲児ともいえる鳳/星谷にインスパイアされるエリートたる柊/辰己の気づき。そこに常識にとらわれない四季と伝統を死守しようとする冬沢のコントラストが重層される。原点たる屋外劇場を結節として華桜会の革新と伝統が交錯していく。そこに優劣はなく、パフォーマーとしてのライバルへのリスペクトが介在するのみ。汗をかいてきた星谷たちへのアンサーといった感じのteam柊によるミュージカルパートが全体を引き締める。

かつて神だった獣たちへ 第九話「冥府の番犬」

脚本:村越繁 絵コンテ:芝久保 演出:Park Jae ik、岡本泰知 作画監督:Kim Eun-sun、Yu Seung Hee、Lee Kawan Woo、Kim Yun Jeong、The Sun

【概要】

雪山をさまよっていたハンクは擬神兵だったガルムの襲撃を受ける。変身することなくしのいでいたハンクだったが、瀕死のダメージを負って覚醒する。一方で、体調を崩したクロードに代わってジェラルド率いるハンクの討伐隊に同行したシャールは、谷底に落ちていくハンクを目撃する。

【感想】

擬神兵としての暴走を経験した自身に恐れを抱くハンクが、命の危険にさらされシャールが撃たれた記憶がよみがえったことで獣としての本性が制御できなくなる。それは、人間としての感情と獣としての本能が不可分なものとしてハンクの中に共存していることを示す。シャールが目の当たりにしてきた擬神兵たちの姿が、合わせ鏡のようにハンクに投影されていく。シャールにとってハンクと対置される人間側の存在がクロードだが、看病を通じて何かしら感情の動きが欲しいところ。ハンクとクロードの間で揺れ動くシャールを見てみたいので。

ヴィンランド・サガ #08「海の果ての果て」

脚本:猪原健太、瀬古浩司 絵コンテ・演出;越田知明 作画監督:渡邉慶子、リ シャオレイ

【概要】

フランク族から奪った金品を手土産に、デンマークにあるゴルムの村へ帰還したアシェラッド兵団。ゴルムを立会人にトルフィンは再びの決闘をアシェラッドに挑むが、またしても返り討ちにあってしまう。ひとり船の番をしていたトルフィンの前に、ゴルムの奴隷であるホルザランドがやってくる。

【感想】

いまだ本懐を果たすことができず屈辱にまみれたトルフィンと、貴族から落ちぶれて奴隷となったホルザランドの対置が示唆的。「敵はどこにもいない」というトールズの教えと、「人間はみんな誰かの奴隷だ」というアシェラッドの言葉、ホルザランドの現在に映し出されるトルフィンは両者のはざまでもがき苦しんでいるようだ。侵略と略奪で生計を立てるアシェラッド団はデンマークのそしてこの世界の縮図であり、雲をもつかむようなヴィンランドに救いを求めるトルフィンの苦難を突き付ける。