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アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

異国迷路のクロワーゼ

異国迷路のクロワーゼ The Animation 総評

湯音がギャルリぐるみで大事にされすぎてリアリティが薄い…という向きもあるかもしれないが、本作は『レ・ミゼラブル』みたいに耐え忍ぶヒロインを冷徹に俯瞰するコンセプトではないだろう。生真面目な奉公娘と不器用な職人青年が一進一退を繰り返しながら成…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #12(終)「屋根の上の猫 "Chats sur un toit"」

クロードが「怪我せず俺の目の届く所にいることだ」と言った理由は、湯音が「何もできない」からじゃない。もちろん「何もしなくていい」という意味でもない。湯音もクロードも大切な人たちのために「何もできなかった」自分を自覚できたからこそ、力を合わ…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #11「祈り "prière"」

主人公二人が過去のトラウマを共有することで乗り越えて互いの絆を深める…という、普遍的ながらもアニメでは意外と珍しいクライマックスになりそう。恋愛ではなく(まあ湯音の年齢からして相応しくないが)、それぞれが抱えている心の傷に焦点を当てたのは、…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #10「魔術幻燈 "Fantasmagorie"」

湯音の佇まいには、どこか浮ついた居心地の悪さを感じさせるブランシュ家よりも、やっぱり埃っぽくても温かいギャルリの風景が良く似合う。アリスが毛嫌いしていたはずのギャルリに溶け込んできたのは「鳥籠」の中からの巣立ちを示唆しているようで、微笑ま…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #9「秘密 "Jardin secret"」

むろん個人差はあるだろうが、誰しも自分の資質と境遇のバランスをとりながら日々を生きている。「臆病者」である自分を肯定した瞬間から、カミーユは籠の鳥として生きることを受け入れたわけだ。それはブランシュ家に対する恩義もさることながら、生まれな…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #8「子供部屋 "Chambre déntant"」

ブランシュ姉妹それぞれの湯音に対する共感と憧憬に、二人の立場を反映した違いが描き出されていて秀逸なエピソードだった。 アリス:彼女が幼少時代に創作した物語、金髪碧眼の少女が東洋の異国を訪れ黒髪黒目の女の子と出会い、女の子は少女に対して海の向…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #7「天窓 "Lucarne"」

近代の社会に詳しいわけではないけれど、あの時代 日本の治安も磐石ではなかったろうから、浮浪児に対する湯音の博愛主義の理由は、長崎でかなり裕福な家に生まれ育ったからではないかと想像した。初回で質に出した着物は見事なものだったし、姉との回想場面…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #6「鳥籠 "Crinoline"」

洋装和装の着付けの違いを丁寧に描写してくれるのは楽しいが、やっぱりブランシュ家での湯音はどうにもしっくり来ないな。観ているこちらが居心地の悪さを感じてしまって。彼女には埃っぽいけれど温かいギャルリのほうが似合っている。クロードはカミーユと…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #5「迷子 "Perdus"」

次回予告ではあの男の子が「迷子」になるのかと思っていたのだけれど、籠から出た湯音には危険がいっぱい(?)という話だった。海外の一人旅で怪しげな路地に迷い込んで冷や汗をかいた経験があるけれど、大人ですらそうなのだから、異邦人の少女である湯音…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #4「水明り "Eau et lumières"」

成り上がりのブルジョアに相応しいアリスの傍若無人ぶりがいまいましかったので、彼女に“日本人の心”を叩き付けた湯音が痛快だった(ちょっぴり脚色というか曲解)。しかしながら、その“日本人の心”はクロードに対しても等分で、成り上がりのブルジョアに礼…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #3「日本迷宮 "Labyrinthe du japon"」

ワールドワイドに情報が発達した現代と違って、言葉だけで見たこともない異文化を伝えるのは非常に難しいのだね。西洋の人は多少の雨では傘を使わないとか、風習の違いをさりげなく忍ばせているのは楽しい。お互いを想い合う三者の関係がひたすら心地良いけ…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #2「チーズ "Fromage"」

湯音の見る物聴く物全てが新鮮ってな表情や異国の文化に馴染もうと頑張る姿は可愛いし、マルシェの活気など巴里の風景も楽しいし、クロードもオスカーも優しいし、かといって退屈さは微塵も感じないし、私的にフィットした作品だなと思う。あまりにも心地良…

異国迷路のクロワーゼ The Animation #1(新)「入口 "Entrée"」

原作未読。 内気だけど気丈そうな日本人少女のパリの看板店への奉公物。『オーバン・スターレーサーズ』、『バスカッシュ!』でお馴染みのロマン・トマ氏を始めとする三人のフランス人(多分)スタッフが美術設定に関わっているおかげか、19世紀の巴里の街並…