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アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

絶園のテンペスト

絶園のテンペスト 総感

鎖部一族をとりあえずの敵に吉野と真広という二人の男性主人公の対照を強調した前半から、ソフィスティケイトされた演出を通じて人間臭さが付与された葉風に序盤から奇矯さを前面に出した愛花という二人のヒロインを対峙させた後半と、対となるキャラクター…

絶園のテンペスト 第二十四幕「それぞれの物語」(終)

脚本:岡田麿里/絵コンテ:安藤真裕/演出:塚田拓郎・安藤真裕/作画監督:諏訪真広・服部聰志・佐古宗一郎・新井伸浩 愛花が全てのネガを引き受けた風な終幕にはどうしても理不尽さを禁じ得ないが、だからこそ彼女は「あれな」性格の人物として視聴者に距…

絶園のテンペスト 第二十三幕「はじまりの戦い」

脚本:岡田麿里/絵コンテ:寺岡巌/演出:佐藤育郎/作画監督:大貫健一・堀川耕一 真広の発案による御柱破壊ミッションスタート。愛花の死に全く関与できなかった吉野の無念に重ねるように、愛花のスペアに過ぎなかっためぐむに真広が世界の命運を託す流れ…

絶園のテンペスト 第二十二幕「不破愛花」

脚本:大西信介/絵コンテ:山本秀世/演出:宮下新平/作画監督:可児里未・塚本知代美 愛花が伝えた真実から「はじまりの樹」の心臓部「御柱」の破壊ミッションへ。吉野と真広の二人に引き合わされた時の愛花の表情が、前回の葉風との決闘におけるモノロー…

絶園のテンペスト 第二十一幕「ファム・ファタール(運命の女)」

脚本:山口宏/絵コンテ:増井壮一/演出:浅井義之/作画監督:佐古宗一郎・新井伸浩 「はじまりの姫宮」と「絶園の魔法使い」の真実そして仕組まれた因果。 葉風と愛花、左門と早河、山本と吉野、真広、めぐむの三元中継を幾層にも積み重ねていく開陳シー…

絶園のテンペスト 第二十幕「フーダニット(誰がやったか)」

脚本:山口宏/絵コンテ:三條なみみ/演出:三浦陽/作画監督:鈴木彩史・永作友克 「何かのため」ではなく「誰かのため」に再び過去に飛ぶという葉風の猪突猛進に世界の命運が掛かっている構図は、いわゆる「セカイ系」の典型ながら、じゃじゃ馬姫宮に振り…

絶園のテンペスト 第十九幕「願ったものは」

脚本:小柳啓伍/絵コンテ:石平信司/演出:園田雅裕/作画監督:松本文男 今まで溜めてきた伏線を回収そしてクライマックスに向けて発展させる結節回で見どころ多し。魔法とはおよそ結びつかない、文明の利器を供物とする「はじまりの樹」の奇天烈な設定は…

絶園のテンペスト 第十八幕「舞姫」

脚本:岡田麿里/絵コンテ:山本秀世/演出:宮下新平/作画監督:服部聰志・諏訪真弘 吉野の彼女が詳らかになったことでクライマックスに向けて大きくストーリーが動き出した。自身の感情に蓋をして仮面を被ることのできる吉野の内面を推し量ることはできな…

絶園のテンペスト 第十七幕「マリンスノー」

脚本:岡田麿里/絵コンテ:長崎健司/演出:清水久敏/作画監督:可児里未・堀川耕一 前回の感想で予想した「絶園の魔法使い」の正体はどうやら的外れでもなかったらしい。で、葉風が示唆したように愛花の殺害が「はじまりの樹」の仕業であると仮定すれば、…

絶園のテンペスト 第十六幕「徘徊する亡霊」

脚本:大西信介/絵コンテ・演出:浅井義之/作画監督:出雲誉明・村井孝司・佐古宗一郎・塚本知代美 吉野への想いが止まらない葉風は頭を冷やすため鎖部の里に戻るが、そこに鎖部と魔法使いの関係を探る諜報員が潜入して…というエピソード。はじまりの樹に…

絶園のテンペスト 第十五幕「何やら企んでいるようであり」

脚本:山口宏/絵コンテ:石平信司/演出:間島崇寛/作画監督:日下岳史・長田絵里・羽田浩二・崔ふみひで 左門が葉風に了承を取った描写や、めぐむが葉風から左門に託された流れを考えると、吉野側と真広側が完全に袂を別っているわけでもなさそう。葉風が…

絶園のテンペスト 第十四幕「あけましておめでとう」

大西信介脚本×三條なみみ絵コンテ×佐藤育郎演出回。 公式サイトの模様替えもその一環だっただろうが、激変した作中世界に合わせたかのようにOP・EDが変更。むせかえるような蜜月感の強かった前期とは意識的にカラーを変えていこうというスタッフの狙いが見え…

絶園のテンペスト 第十三幕「夢の理」

小柳啓伍脚本×安藤真裕絵コンテ回。 基本的に総集編的な作りだったが、単純に過去の映像を並べたものではなく、新規映像もふんだんに夢か現あるいは過去か現在ともつかないミステリアスで凝った演出で魅せてくれる。それは葉風の「時間の檻」のような劇中ギ…

絶園のテンペスト 第十二幕「しばし天の祝福より遠ざかり…」

ついに「時間の檻」が破れ鎖部葉風降臨。彼女を巡っての吉野、真広、左門による腹芸を3話にわたって積み重ねてきただけあって、折り返しエピソードに相応しくなかなかに神々しい見せ場に仕上がっていた。また、2年の時を超える宿願を果たしたというのに、ケ…

絶園のテンペスト 第十一幕「時の娘」

大西信介脚本回。 吉野も左門も時間稼ぎが目的だからして水増し感が出てきそうなところ、吉野の機転そして度胸と左門の狼狽リアクションで持たせてきたが、双方とも無理が祟ったのか強引な展開になってきたような。魔法使いが己の肉体を依り代に時間跳躍する…

絶園のテンペスト 第十幕「タイムマシンのつくり方」

触れれば切れそうな真広を吉野と左門が奪い合う構図。明らかに有利なはずの左門が、吉野のハッタリに圧倒されていくくだりは、左門のどこかに姫様こと葉風に行った所業に対する後ろめたさがあるからではと邪推してしまう。葉風が項垂れたままではこの窮地を…

絶園のテンペスト 第九幕「彼氏」

左門に愛花殺しの犯人特定を取り付けた真広は葉風を切り捨てるが、葉風を助ける(?)ヒントを得た吉野は愛花の「彼氏」を教えるという条件で真広を説得する。 過去の葉風を助けるヒントを過去の愛花が遺していたという捻じれたプロットの妙もさることながら…

絶園のテンペスト 第八幕「魔女を断つ、時間」

左門の口から語られる「はじまりの樹」と「絶園の樹」そして葉風の真実。「はじまりの樹」と「絶園の樹」の関係性については今まで伏線が小出しにされていたので、左門による開陳に唐突感は全くなく、むしろ今まで知り得た事柄との一致にたじろぐ吉野の姿に…

絶園のテンペスト 第七幕「ファースト・キス」

岡田麿里脚本回。 吉野の夢の中で語られる、彼と真広と愛花の三人を中心とした回想話。吉野と真広が愛花を取り合っているように見えて、愛花が吉野と真広の仲を取り持っている風でもある。それは愛花が故人になった時間の流れという効果もあるのだが、性別を…

絶園のテンペスト 第六幕「矛盾する、頭蓋」

大西信介脚本回。 序盤から件の頭蓋骨を葉風のものと断定する左門と潤一郎への不信感が、山本と裏取引した吉野の単独行動で頂点に達した。どこか煮え切らないというか歯切れの悪いプロットは、意図的なもののように思える。どうやら観ているこちらも、回想に…

絶園のテンペスト 第五幕「全てのことには、わけがある」

大西信介脚本回。 吉野と真広が表裏一体であるように、愛花と葉風も表裏一体であることが示唆される。「全てのことには、わけがある(理が働いている)」という台詞、水族館のペンギン型ネックレス、まだ証明はされていないもののすでに死んでいたという事実…

絶園のテンペスト 第四幕「罰当たり、ふたり」

初回から強調されてきた二人の主人公・吉野と真広の価値観や性格の相違を、二人が出会った小学生時代にまで遡って徹底的に掘り下げる。黒鉄病に侵された山村で二人きりという静謐な空気感もあって、互いに依存してきた双方の内面が生々しく伝わってきた。そ…

絶園のテンペスト 第三幕「できないことは、魔法にもある」

鎖部夏村とのバトルシークエンスを通じて、前線攻撃型の真広と後方支援型の吉野の分担が自然と描き分けられていく。愛花への復讐心に囚われた血気盛んな真広と、愛花の死に対してどこか自身を押し殺しているような吉野の内面が、それぞれの戦いぶりに反映し…

絶園のテンペスト 第二幕「彼女はとてもきれいだった、と少年は言った」

早くも左門からの刺客・鎖部夏村との対決。台詞の端々に戯曲からの引用があるようだが、その大仰さがまた中二的世界観を演出していて悪くない。私的には何と言っても、ボコボコにやられてもへこたれないエヴァンジェリン山本の異物感が不思議と爽快。「寂し…

(新)絶園のテンペスト 第一幕「魔法使いは、樽の中」

原作漫画未読。安藤真裕監督×岡田麿里シリーズ構成は『CANAAN』、『花咲くいろは』のタッグだが、本シリーズの制作会社はボンズ。 こちらも順調なスタート。キャラクターデザインはマイルドながら、二人の主人公・滝川吉野と不破真広を取り巻く状況もあって…