flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

輪るピングドラム

輪るピングドラム 総評

最終話の視聴後に1話を観直した(本当は全話観直したいけど時間がない)。その1話に最終話までの伏線が凝縮されていたので引用してみる。 アバンでの晶馬のモノローグ。 「出会い。別れ。成功と失敗。人生の幸不幸。それらがあらかじめ運命によって決められ…

輪るピングドラム #24「愛してる」(終)

情報量が膨大すぎてまとまらないけど…。 牢屋の中の冠葉と晶馬のシーンを、晶馬が集合住宅で陽鞠に出会う場面以前だと考えると、あの冠葉の牢屋に現れたリンゴが高倉きょうだいにとっての「ピングドラム」の始まりと考えることができる。冠葉からもらったリ…

輪るピングドラム #23「運命の至る場所」

高倉兄弟の対決は16年前の代理戦争という構図か。 桃果と眞悧が真っ二つになったアバンの描写から、“一度別たれたもの同士の合一”がこの作品のコンセプトにあることを再確認。冠葉と晶馬、桃果と苹果、冠葉と真砂子など、ディスコミュニケーションという運命…

輪るピングドラム #22「美しい棺」

「たった一度でも良かった。誰かの「愛している」っていう言葉が僕たちには必要だったんだ」 多蕗がゆりに語ったこの台詞は、おそらく真砂子が冠葉に求めた言葉と同義同質なんだろうけど、実の妹を袖にして義理の妹の許に走った冠葉は、もはや「失われたこど…

輪るピングドラム #21「僕たちが選ぶ運命のドア」

冠葉が高倉夫妻と密談していたラーメン屋の正体ではっきりしたが、生存戦略だけでなく現実世界にもイリュージョンを混入させるのが本作の演出ということが分かってきた。だとすると、あの「子どもブロイラー」も子どもたちを被支配層として没個性化させるシ…

輪るピングドラム #20「選んでくれてありがとう」

何者にもなれない者たちが何者にもなれなかった子供たちを子どもブロイラー送りか。なかなかに哲学だな。ま、野良猫の件で示唆されたとおり、支配層としては市民に「透明な存在」でいてもらわないと困るってことだろう。 主要キャラクターの血縁家族関係は概…

輪るピングドラム #19「私の運命の人」

今まではあまり能動的なアクションが見られなかった晶馬と陽鞠の出自にスポットが当たって、本筋の見通しが出てきたと思いきやさらに混沌としてきた。本作は序盤からこのパターンを繰り返していて、なかなか底を見せてくれない。ひょっとして単純に目先を変…

輪るピングドラム #18「だから私のためにいてほしい」

捨て鉢にしか思えなかった多蕗先生の行動だったけど、色んな示唆を残してくれた。 高倉冠葉: 妹を救うためとはいえ弟に内緒で禁断に手を出した彼は、すでに晶馬の側にはいないように思えた。ただ、彼の場合は夏芽真砂子との兼ね合いがあるから、どう落とし…

輪るピングドラム #17「許されざる者」

「人を呪わば穴二つ」ですよ、時籠ゆりさん。まあ彼女にはその覚悟がありそうだが。 14話でそれまでの舞台脇から華麗に舞台中央に飛び出した、時籠ゆりの女優魂が物語を牽引する。単なる苹果に対する嫌がらせカウンター役だと思ってたのに、エキセントリック…

輪るピングドラム #16「死なない男」

珍しい脚本四人制による、今度は夏芽真砂子の過去編。 前話の時籠ゆり編と同じく、重い過去がシュールな演出で表現されていたのだが、ゆりほどに悲愴感を覚えなかった。理由としては、ゆりの仕打ちが本人に向いていたのに対し、真砂子の場合は父親と弟マリオ…

輪るピングドラム #15「世界を救う者」

エキセントリックな演出が際立っていた序盤とは違う位相で目が離せなくなってきた。 前半では苹果に対する嫌な女的ポジションだった時籠ゆりの、その立ち振る舞いからは想像できない壮絶な過去と熱い内面の開陳に痺れた。そんな女性陣の熱気に比べると、どう…

輪るピングドラム #14「嘘つき姫」

ファビュラスマックス! 単なるカウンターキャラだと思っていた時籠ゆりが、重要人物として前面に出てくることで再び面白くなってきた。桃果との同一化をあれほど願っていた苹果が、第三者のゆりによって同一化されようとしている展開が興味深い。でも、今の…

輪るピングドラム #13「僕と君の罪と罰」

生存戦略イリュージョンと苹果のストーカーと妄想で終始ハイテンションだった序盤に比べると、高倉兄妹の両親がらみが前面に出てきて重苦しくなってきた。あと、眞悧が自分語りするフェーズはかなり退屈だったけれど、これもクライマックスの仕込みというこ…

輪るピングドラム #12「僕たちを巡る輪」

苹果がしつこいほど口にしてきた「運命」が、いつの間にかヘヴィな文脈にすり替わってしまっていた。エキセントリックな演出で振り回されているうちにストーリーの位相が変わっていくのは、作り手の確信犯的な仕掛けなんだろうな。この世界での「魔女」や「…

輪るピングドラム #11「ようやく君は気がついたのさ」

生存戦略イリュージョンは奇矯な行動が多すぎる登場人物たちの懺悔室みたいな役割なのな。一時しおらしかった苹果の猪突猛進が復活したように思えたけど、その内実は晶馬との一件を経て変化しているのが良く分かる。それはそうと、苹果の晶馬への暴力ツッコ…

輪るピングドラム #10「だって好きだから」

前話に続いての結節点というか過渡期的なエピソード。それにしてもだ、苹果がしおらしくなっただけで、作品の空気がガラリと変わってしまうのだから凄い(あと生存戦略イリュージョンもなかったし)。8話までのエピソードを牽引してきた最大の功労者(?)が…

輪るピングドラム #9「氷の世界」

陽毬の回想編。苹果のエピソードと同様に、失われた何かを求め続ける少女たちの物語…ってのが基本コンセプトなのだろうな。彼女らが拘る「運命」っていうのがそうなんだろうが、そのイメージはいまだ茫洋としている。仕込み期間といったところか。 ★★★

輪るピングドラム #8「君の恋が嘘でも僕は」

余所様では「展開が遅い」っていう感想が多いようだけど、それはストーカー女・苹果の粘着質な言動が大きく影響しているような気がする。まあ確かに序盤の切れが落ちてきた感じはするが。ただ、苹果と晶馬が本音をぶつけ合った件は、今までシュールなパター…

輪るピングドラム #7「タマホマレする女」

高倉兄妹の真実を苹果が知るに至って、彼女と晶馬とのコンビが出来上がってうんと見やすくなってきたけど、ストーカーをストーキングするようなスリルは無くなった。晶馬は相も変らぬ女難ぶりではあるが。カエルを利用しようとしてカエルに潰された苹果は、…

輪るピングドラム #6「Mでつながるわたしとあなた」

苹果の動機が明らかになって見通しが良くなるのではと思いきや、夏芽真砂子の暗躍で余計に混沌としてきた。苹果の多蕗先生へのストーキングは、姉のためといいながら自分のためにやっているように見えるけど、常軌を逸した彼女の行動がカモフラージュになっ…

輪るピングドラム #5「だから僕はそれをするのさ」

苹果の晶馬へのビンタ一閃がトリガーになって、「生存戦略」のイリュージョンがスタートする演出が切れまくっていて見応えがあった。トラップと拘束を破りペンギン帽に襲い掛かった苹果の執念が、今まで見せられてきた粘着質な本性を体現していたのには大ウ…

輪るピングドラム #4「舞い落ちる姫君」

まだ作品世界の全貌が見えていない段階だけど、高倉兄妹や荻野目苹果の扱いからして、相当に悲惨なシチュエーションを、ポップでキッチュな演出でユーモラスに表現してみせる、悲喜劇の一種と捉えていいのかね。今回は苹果の妄想アラカルトが面白くて、単な…

輪るピングドラム #3「そして華麗に私を食べて…」

前話までと違って、何の前触れもなくいきなり「生存戦略」のイリュージョンに突入した演出は、決して手抜きというわけではなく、日常に非日常が不可分に混ざり合った状況を表しているように感じた。苹果の家に不法侵入して見つからなかった展開は、双子の彼…

輪るピングドラム #2「危険な生存戦略」

初回は視聴するこちらも出方を窺っていたような態度だったけれど(二回繰り返して視聴した)、気持ちの準備が出来たこの2話目は早くもエンジン全開といった感じ。荻野目苹果の正体開陳のある意味ヘヴィな展開を、外道過ぎて笑えるペンギン1号と2号のユーモラ…

輪るピングドラム #1(新)「運命のベルが鳴る」

熱心にアニメを観始めてから10年足らずの自分にとって、『STAR DRIVER 輝きのタクト』の放送前と同様に、本作の幾原邦彦監督をめぐる盛り上がりについても蚊帳の外だった。だからこそ先入観なしで体験できるとプラスに考えるとしよう。演出がシャフトっぽい…