flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

AKB0048 next stage 総感

園智恵理本宮凪沙、9代目大島優子の3人が主人公だったというのが私的解釈。研究生側で切磋琢磨する智恵理と凪沙に、襲名メンバー側で13代目前田敦子を追い続ける9代目大島優子のドラマを併走させ、クライマックスできっちりとまとめあげてみせた。キャラクターへのフォーカスが散漫だった1期に比べると、この2期はセンターノヴァ制度復活のための総選挙に8代目篠田麻里子の襲名と、序盤からキャッチーなイヴェントを立ち上げ智恵理の内面とシンクロさせる手際が洗練されていて、うんと没入しやすかった。智恵理をその逡巡と共に先行させ、凪沙があとからついて行くような構図も、2人の性格を考えれば納得がいくもの。9代目大島優子は、襲名メンバーが研究生たちの憧れの存在としてではなく、襲名されたがゆえの苦悩を抱えていることを示すことで、襲名を目指す研究生たちのドラマに厚みをもたらしてくれたよう。智恵理を新センターノヴァに、凪沙を14代目前田敦子として並び立たせた、最終話の落としどころも綺麗だった。
キャラクターが多いこと、そしてキャラ描写そのものがフラットなことから、個人個人の掘り下げが深いとは言えず、1期序盤では凪沙に冷たかった智恵理の態度がいつの間にか軟化していたくだりや、1期で強調された東雲彼方と5代目高橋みなみの関係性が尻つぼみになってしまったなど、不自然かつ未消化な部分も散見されたが、シリーズの性格を考えると許容範囲だった。それでも、前述の3人のドラマは筋が通っていたと思うし、18話における横溝真琴と敵勢力の隠れファン・ヒガシノ二等兵との交流など、印象に残る個別エピソードにも事欠かなかったし。
キャストについて。アニメファンとしては襲名メンバーの豪華な面子が兎にも角にも楽しかったけど、AKB48とその派生ユニットが担当した研究生も、智恵理役・渡辺麻友、凪沙役・岩田華怜、一条友歌役・佐藤亜美菜あたりはキャラクターのイメージどおりで好感が持てた。襲名メンバーでは9代目大島優子役・神田朱未の存在感に尽きる。近作では、『もやしもんリターンズ』の及川葉月役もそうだったけど、この人の負けん気が強くそれでいて爽やかな少女役は掛け値なしにすばらしい。
河森アニメの系譜を汲むゴージャスな近未来世界の描写は、背景やメカニックのみならずキャラクターデザインにも徹底していて、歌の力を借りて戦う0048たちを引き立ててくれたし、要所々々で使われる楽曲群も印象的なものが多かった。特に、最終話ラストバトルで使われた1期OP曲『希望について』は、ドラマティックなコーラスとともに歌詞がそのまま人々へのメッセージになっていてちょっと感動した。2期OP曲『主なきその声』もいいが、自分はやっぱりこっちだな。

希望について(type-B)(初回限定盤)

希望について(type-B)(初回限定盤)

最後に。AKB48に思い入れのないニュートラルな立場だったからこそ楽しめたのかも。
★★★☆

まおゆう魔王勇者 第十一章「壊したり殺したりするばっかりで、何にも作ってないから」

脚本:荒川稔久/絵コンテ:島津裕行/演出:渡部穏寛/作画監督:橋本英樹・村司晃英・野道佳代・岡辰也・筆坂明規
魔王が南部諸国に撒いた種が各所で開花しつつある描写と、その魔王が先代たちの悪霊に汚染される危機を対置する。魔王はその大らかな性格が強調され、特に逡巡したり苦悩する様子は見せなかったので、唐突に暗黒面に落ちた姿を見せられても置いてけぼり感は否めない。サブタイトルにあるような自責の念ゆえに、彼女を救いたい願う勇者の内面も理屈では分かるものの、切迫感は今一つ。もっとも、淡々としているところが本シリーズらしいのかもしれないが…。個人的には魔王とメイド長の決闘などよりも、商いを通じて魔族と人間の交流を目指す青年商人に商人子弟が感銘を受けるに至ったシーンが、二人を導いた勇者と魔王それぞれの行いの結晶に感じられたのが印象的だった。遅ればせながら女魔法使いの活躍が拝めたのもよし。
★★☆

まおゆう魔王勇者 第十二章「待たせたな、わたしの勇者」「寝坊しすぎだ、おれの魔王」(終)

脚本:荒川稔久/コンテ:高橋丈夫/演出:末田宜史・浅利藤彰・小柴純弥/作画監督:塚田ひろし・一居一平・石井ゆみこ・臼田美夫・Kim Yoon Joung・Kim Hong Hun・Park Hong Keun・Lee Hung Soo
メイド姉と女魔法使いによる魔王のモノマネ、自分は後者に軍配。
いつも以上にバタバタと慌ただしかったが、魔王が撒いた種の成果と勇者による彼女の救出をもって、とりあえずの格好はついた感じ。前半、長いこと留守にしていた勇者とそれにイライラしていた魔王を反転したような関係は、二人の仲睦まじさそのものという感じで微笑ましかった。また、魔王と女騎士の友情もよかったな。
★★★

まおゆう魔王勇者 総感

シリーズを通じて「紅の学士」こと魔王が体現してみせたのは、軍事や経済という要素以上に、それらを有効に活かす「教育」の重要性だったように思う。魔王の基本スタンスは、人間と魔族の融和のために武器に依らないあらゆる手段を用いるというものだったが、6話の極光島奪還作戦で自軍の犠牲をやむなしと飲み込んだように、指導者として泥を被る覚悟も見せてくれたので、その志が綺麗事に感じられなかったのもよかった。
しかしながら、尺不足だろうか全体的にシーンごとのつなぎにタメが乏しく、経済に関するやや難解な会話も飛び出すものだから、視聴に集中することが大変だったのも正直なところ。とっちらかった個別の描写が全て有機的に結びついていることはわかるのだが、体感的に迫ってこず散漫に感じられることが多かった。メイド姉による人間宣言の浮き具合が象徴的。あと、2話のメイド長のメイド姉妹に対する言い草など、ところどころ不可解に感じられる脚本も残念だった。
メインスタッフと世界観が共通する『狼と香辛料』が苦手だったので及び腰で観始めたのだが、似たような違和感を覚えながらも存外楽しめたと思う。こちらの主人公ペア、魔王と勇者は私的に好感が持てる造形だったのも大きいな。
★★☆

THE UNLIMITED 兵部京介 #12「未来へ -LΛST RESOLUTION-」(終)

脚本:猪爪慎一/絵コンテ:五十嵐紫樟/演出:米田和博・北條史也田口智久・五十嵐紫樟/作画監督:山本航・田寄雅郁・山村俊了・たかぎじゅん
王道展開で大団円。暴走するユウギリを兵部が止め、暴走する兵部をヒノミヤが止める流れは、これまでのエピソードがしっかりと下地になっていることが感じられ、観ているこちらも力が入った。ノーマルに造られた人工的なエスパーであるユウギリと、ノーマルとしてもエスパーとしても中途半端なヒノミヤが、エスパーだけの世界を造ろうとする兵部を救ったラストは、両勢力の共存に仄かな希望を残してくれたようで、爽やかな視聴後感だった。
★★★☆

THE UNLIMITED 兵部京介 総感

少年漫画誌掲載作品のスピンオフだからか、深夜枠にありがちな難解な設定を極力排除したオーソドックスな異能力もの。設定面に惑わされることがなかったので、専らアクションと人間ドラマに集中できたのがよかった。ザ・チルドレンの登場回では、兵部とヒノミヤが食われてしまわないか危惧したが、その後は2人のドラマとしてブレることがなかったので満足。特筆したいのは、私的に序盤はあまりよい印象を持てなかった兵部が、回想編もさることながらヒノミヤとの関係性において徐々に人間的魅力を放つようになった変化。アクションものでありながらエピソードを重ねるごとにキャラクターが血肉を帯びてきたのは、人間ドラマとしても成功していた証。その代わりにサブキャラの描写が薄くなってしまったが、1クールという尺を考えれば納得できる。また、超能力アクションには際立ったものを感じなかったので、兵部とヒノミヤを主体に楽しめたのは結果的によかったと思う。遊佐浩二諏訪部順一という、色気のある演技が持ち味のキャストの魅力を前面に出しながら、いわゆるBL臭をほとんど感じさせない潔さにも好感が持てた。ヒノミヤは近年のアニメでは稀にみるほどのナイスガイだったな。
★★★☆