flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

神のみぞ知るセカイ 総評

主人公の桂木桂馬については、ギャルゲーのロジックでもって現実の女子を攻略するというアイデアそのものは興味深かったものの、終ぞ人間的な魅力を感じることはなく、彼がヒロインを攻略するクライマックスもカタルシスに乏しかった。もっとも、最終話の大仰な積みゲープレイシーンからは、彼の成長物語的な要素を期待するのではなく、「神」としてヒロインズを攻略していく荒唐無稽さを面白がるのが正解だよ、といった制作者側のメッセージを感じたりもした。
主人公に魅力が乏しければヒロイン次第というわけで、中川かのんと汐宮栞以外のエピソードは、失礼ながらほとんど印象に残らなかった。自己への不安から実体が消滅しそうになる中川かのんと、自意識過剰で感受性豊かな内面をミュージカル調に表現した汐宮栞のファンタジックな演出は、ゲームの世界(桂馬の脳内)が現実に侵食してきたような感触で、ある意味において制作者が桂木桂馬の特異なキャラクターをエクスキューズしているように思えた。私的には、汐宮栞編の脚本と演出と作画と役者さんの芝居のスクラムが素晴しくて、これだけでも観続けた甲斐があったというもの。
秋アニメでは、一人の男性主人公が複数のヒロインを攻略する作品が目立っていたけれど、本作の有り得な過ぎる設定はどこか無機的で一線を画していた(少年漫画原作なので生々しさはタブーゆえなのかもしれないが)。全面的に面白かったわけではないけれど、一筋縄では行かない作品であった事は確かで、かなり持て余し気味だった事を白状しておく。2期はエルシィの同僚(?)である悪魔ハクアが加わるようで、1期では噛み合っていないとしか思えなかった桂馬とエルシィの関係にも、変化が出てきそうではあるけれど。
★★★