flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

青の祓魔師 総評

初回を観た段階ではやたら殺伐とした世界観に思えたけれど、いい意味で予想を裏切られた。主人公の燐も学友たちもとても好感の持てるいい子ばかりで、彼らの交流の温かさには癒されることが多かった。ただ、雪男が(教官だったという役回りもあって)燐たちの周縁部に追いやられた形になってしまい、それがエルンスト登場以降の違和感の遠因になってしまったのは残念。
本筋的に気になったのはアッシャーとゲヘナの対立構造の描写不足で、アニメだけでは、人間と仲良くなりたかったサタンをヴァチカンが一方的に迫害したことで、サタンが人間に怨みを抱くようになったようにしか思えなかった。そうであれば、ウコバクやクロや森の主みたいな“善玉”悪魔たちと人間の交流についてもう少し掘り下げておくべきだったろう。京都三人衆のように「青い夜」からサタンに怨みを抱く者たちの感情も宙ぶらりんになってしまっている。
今期、“人と人ならざるもの”の対立を描いた作品は、ほかに『夏目友人帳 参』があったけれど、同じように日常描写は秀逸でもシリアスな筋になると詰めの甘さを露呈していた。“人ならざるもの”に事情を持たせるのであれば、『屍鬼』くらいのヘヴィな掘り下げがほしかったところだ。また、同じ“劇場版に続く”でも、『BLOOD-C』みたいに全てが空虚でしたというどんでん返しをするのであれば話は別だが、本作のように真摯な登場人物たちの内面をあちこちに置き去りにするパターンはいただけない。
エルンストがお出ましになるまではとても楽しかったのだが、今は劇場版を楽しみに思えない自分がいることを告白しておく。
★★★☆