flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

はたらく魔王さま! 総感

シリーズ前半を牽引してくれた軽妙な掛け合いによるコメディの妙味は、主要キャラクターが勤労者(社会人)であり、つつましく生きる市井の人々を代弁してくれたように感じられたからこそ生きていたのだと思う。また、学園を舞台としたアニメが多すぎる実態に辟易することが多かったので、溜飲を下げてくれたという意味でも贔屓にしたくなった。ユーモアとペーソスに溢れたキャラクター表現は、主人公たちが学生であれば実現し得なかったのではないか。もっとも、ありがちな異世界ファンタジー的なエンテ・イスラの描写が増えるほど作品の独自性が減退してしまうように感じられたので、ラストバトルからエピローグの流れで盛り返してくれたものの、シリーズ後半はやや失速気味ではあった。
キャラクターについて。恵美はシリーズ序盤の真奥に噛みつく空回りぶりがことごとくツボだったので、中盤からは千穂や鈴乃の世話焼きポジションに回ったことで大人しくなってしまったのは物足りなかった。しかしながら別の魅力も出てきて、現代日本に馴染めない世間知らずな鈴乃との対照で、恵美の順応性や聡明さあるいは(人には見せない)努力家ぶりを自然と滲ませた8話などは秀逸だったと改めて。また、エンテ・イスラで悪逆非道の限りを尽くした(ことにされている)真奥の現代日本における改心(?)ぶりについてあえて暈しているおかげで、恵美や千穂そして鈴乃といったヒロインズの感情が伝わりやすくなっていた基本プロットが粋だった。その一方で、真奥以外の男性陣は総じてコメディリリーフ的ではあったけど、女性陣を立てるスパイス役として十分に楽しませてもらった。
2期シリーズは当然期待したいところだけど、あまりシリアスに振り過ぎて重くなった姿は想像したくないので、笹塚におけるコメディを基本線とする方向を希望。
★★★★