flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

有頂天家族 第十三話「有頂天家族」(終)

脚本:菅正太郎 絵コンテ:吉原正行 演出:菅沼芙実彦 作画監督:川面恒介、大東百合恵

最終的には息子四人で力を合わせて母親を救い出す展開に。本気とも冗談ともつかない弁天の態度に、『およげ!たいやきくん*1のような結末もありうるかと思っていたけれど、そこまで非情ではなかったようで。生き延びるのに必死な狸たちの姿に安堵させられるとともに、弁天の真意は淀川教授の下鴨母に対するそれと同質なものではないかと想像した。好きだから食べたいという感情と好きだから食べたくないという感情のせめぎ合い。そして、下鴨母をめぐっての種族を超えた早雲と淀川教授の三角関係に、人間もまた「阿呆」なのではないかと。襖一枚で隔てられた被捕食者と捕食者というのっぴきならなくも滑稽な構図が効いている。
赤玉先生による淀川教授へのお仕置きは、まるで下鴨家を喰おうとした人間たちへのそれに思えてしまったが、弁天が裏で糸を引いているように見えるのが性質悪い。また、弁天が矢三郎たちを救ってくれたお礼とばかり、怒り心頭の赤玉先生に膝枕での耳かきを勧めたくだり、2話の矢三郎が弁天に化けての膝枕に繋がってくる。それが赤玉先生の面倒を見てくれた矢三郎に対する礼にも思える重層性が何とも粋。
総一郎の器を四分割された兄弟たちがそれぞれの個性から一歩踏み出す勇気を見せることで、早雲にリベンジを果たし家族の絆を強めるという綺麗なクライマックス。もっとも、実兄と実母を相次いで命の危機に陥らせた金閣銀閣と何事もなかったようにいがみ合う矢三郎に、「阿呆の血のしからしむところ」を再確認するのだった。
★★★☆

*1:もちろん矢三郎がたいやきで弁天がおじさん。