flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

健全ロボ ダイミダラー 総感

ロボットアニメにエロコメのエッセンスを加えてみました的な小手先ではなく、作品世界そのものからぶっ飛んでいたという意味で、最後までストレスなく楽しめた。
美容室プリンスは、Hi-ERo粒子をエネルギーとするダイミダラーの特性上、一部キャラクターを除いてエロを肯定するあるいは体現するスタッフ揃い。終盤における又吉のアクションが悪役のテンプレ然としていたのはご愛嬌として、孝一といい霧子といい、パイロットを中心に人類の膨大なHi-Ero粒子が凝縮したようなチームだった。それが、全人類鳥類化をもくろむペンギン帝国のターゲットになり、「健全」を推し進める人類のカウンターにもなるという基本ライン。
ペンギン帝国は、デフォルメされたエロを体現する美容室プリンスに対して家族愛が強調される。いずれも愛の形には違いないのだろうが、ペンギン帝国の節制ぶりに最終回で明かされた事実が加わり、温かく迎えられたリッツがアイドル的扱いをされながらも伸び伸びと振る舞えたのも、そのバックグラウンドあってこそ。ペンギン帝国でのリッツの痴女めいたアプローチは、Hi-Ero粒子を持たぬペンギンへの献身だと思えばジーンとくるものがある。
ごとうじゅんじによるキャラクターデザインもあって、3人のヒロイン、恭子、霧子、リッツはそれぞれが魅力的だったけど、個人的にいちばん入れ込んでいたのはリッツだった。人間でありながらペンギンにくみするという、クライマックスを先取りしたかのようなその行動は、戦争により人間世界で全てを失ったさびしさゆえとは言え、愛情は種族を超えるというシリーズの“裏”のテーマを体現していたかのよう。ペンギンへの憎しみをヘンリーとの交流で少しずつ和らげていったであろう恭子、ペンギンに変身した将馬を受け入れられなかった霧子の順にペンギンへの耐性が低くなっていくグラデーションがまた示唆的で、やはりリッツこそがシリーズのメインヒロインだったのだなと思うところ。
“表”のテーマはむろん、エロは健全なものだという又吉のメッセージだったけど、それをリッツとペンギンたちの普遍的な愛でバックアップ(正当化)してみせる構図がよくできていた。
★★★☆