flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

ばらかもん 総感

序盤は勝手に思い描いていたイメージと異なる感触で戸惑った。田舎暮らしという素朴なモチーフに、トリートメントされたキャラクターのラインやデフォルメが効いたコメディのパターンが浮いているように思えたからだ。で、地方在住の管理人としては、津々浦々で都会の影響を受けて文化的に均質になりつつある今の日本を象徴しているのだろうか、などとひねくれた感想を抱いたりも。
それが、エピソードを重ねるうちに、島の人々との交流で変化していく半田を自然と受け止められるようになってきた。大仰な押しつけがましさではなく、一見してグダグダな日常描写のなかにほんの少しだけ刺激を混ぜ込む、脚本と演出の抑制加減が奏功したのだろうと。芸術にはおよそ縁がないので想像するしかないが、元から素直な気性だったにもかかわらず東京での環境に圧迫されていた彼が、島のコミュニティにフィットしたことで本来の自身に開眼していく流れが、シリーズ終盤でようやくつかめるようになった。
社会人の成人男性、それも絶対的なヒーローではなく、飾らない未熟さ子供っぽさを保持した主人公の成長物語というコンセプトは、これまで見てきたアニメのどれにも分類できない独特なポジションだった。そんな半田を頭ごなしに否定するような毒気がなかったのも、最後まで気持ち良く視聴できた要因。なるほど、島(田舎)を舞台にした意図が分かった気がする。
方言アニメ好きとしても楽しめた。初めての地で何を話しているのか分からないなるの祖父(琴石耕作)などは、リアルな旅情を感じさせてくれ印象深い。
★★★