flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

ヤマノススメ セカンドシーズン 総感

5分枠1クールから15分枠2クールに拡大されて、作風がずいぶんと変わった。あおいにフォーカスして彼女の変化をデリケートに拾っていった1期シリーズから、ひなたやここなそしてかえでの内面からドラマを広げそしてリンクさせるマルチキャラクターものの構造になった。また、三つ峠での苦労や富士山での挫折に象徴される、ゆるふわとは思えぬシビアなフェーズも増えた。
登山愛好家である管理人としては、リアルな登山者の心理を反映したキャラクター描写が印象的だった。それは原作者も登山愛好家であることに起因していると推測するのだけど、新十二合目におけるあおいや、二十合目におけるここな、そして日本アルプスにチャレンジするかえでのように、単独行を大切にしているところがポイントかと。ささやかであろうとも一人で歩くフロンティア精神をそれぞれが持っているからこそ、4人いっしょのパーティー山行が輝きを増す。それは、谷川岳であおいたちに出会うまでソロだったほのかだって同じ。
あと、部活動のような縛りではなく愛好者が自然と集まったゆるいつながりも間口を広げてくれたように思う。学校でのシーンがほとんどなく、自発的に山登りを指向するキャラクターたちの姿は、山岳会に属さないいわゆる未組織登山者が増えつつある社会状況を反映しているように思えた。Twitterなどで本シリーズを見て登山を始めたり再開されたアカウントさんに触れるたびに、ビジュアルとは裏腹な骨太な魅力があったことが改めてわかる。
人物作画こそ1期シリーズよりも緩さが気になることが多かったものの(ここは作画監督による采配が大きかったのかも)、三つ峠、富士山、霧ヶ峰そして谷川岳と、背景美術の数々はどれもみごとで臨場感あふれる仕上がり。主人公の成長を描くことで山登りのすばらしさがきちんと伝わるものになっていた。
★★★☆