flower in my head

アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

甘城ブリリアントパーク 総感

いち男子高校生が「神託」でテーマ―パークの支配人代行に担ぎ上げられる導入部で察するべきだったのだけど、経営再建ものとして見ようとした前半はネガばかりが目についてしまった。シリアスな設定を骨太なストーリーに昇華できず、どこかお行儀よくまとまってしまうのは、ここ最近の京都アニメーション(以下「京アニ」)の原作つき作品群に共通した印象。
女性キャラクターが(主にビジュアル面で)とても魅力的で、それが視聴のモチベーションになったことは否めない。その一方で、いわゆる着ぐるみ風のキャスト陣については、モッフルたちトリオやトリケンなど一部を除けばルックスほどの楽しさは感じられなかった。テーマパークという器にふさわしく、おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさをキャラクター造形に求めようにも、お色気もギャグも寸止め気味で抜けの悪さが目立った。まあシリアス面と同じく、ここらの緩さも京アニらしかったのかもしれない。ただ個人的には、いすずとエレメンタリオの四人というメインの女性陣は素でフェティシズムをかもし出していたので、あからさまなサービスがなくてかえって良かったと思っている。
キャラクターでは、第4話の感想でも書いたとおり、以外にも(失礼)いすずがお気に入りとなった。コミカルなフェーズで理不尽にマスケット銃を行使する習性に、彼女が抱えるコンプレックスを貼りつけてみせることで、個人的に苦手なはずのキャラ造形がみごとにポジに転じた稀有な例。もっとも、西也に対してはおどす程度にして本当に撃ってほしくはなかったけども。加隈亜衣による硬質で色気をたたえた芝居も絶妙で、次回予告などに顕著な堅物を逆手にとったユーモアも美味。だからこそ、第6話の採用面接においても彼女が西也の有能ぶりに感じていたいら立ちをドラマに生かせなかった、結果としてメインヒロインとしての地位がラティファと逆転してしまったクライマックスは惜しかったが。
第10話や第12話の感想でも書いたが、クライマックスにおけるラティファの「奇跡」が象徴するとおり、経営再建ものの皮をかぶったおとぎ話がシリーズの本質だったのだと思う。それならば、もう少しキャラクターの魅力を前面に出した華やかさがほしかった気もする。いや、それを演出できなかったから経営が傾いたわけか……。また、呪いをかけられたラティファを守るんだという必死さが、いすずとモッフルくらいからしか伝わらななかったことに不満があったが、まずキャストが楽しまなければ姫さまの笑顔が曇ってしまうという、メープルランド人の気質からくる優しさだったのかもしれない。
★★★