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アニメのてきとう感想がメイン。ネタバレあります。

落第騎士の英雄譚 episode 10「深海の魔女 VS 雷切」

脚本:河鍋俊 絵コンテ・演出:徳本善信 アクション作監:中西和也 作画監督:よち、中西和也、明珍宇作、北原大地

【概要】
「雷切」の異名をとる学園最強の生徒会長、東堂刀華との試合が決まった珠雫は、人払いをして雷撃を想定した模擬戦に打ち込む。一輝の壮絶な半生を知り共に歩もうと決意した珠雫には、難敵を前にして期するものがあったのだ。一輝はそんな珠雫を案じて無理はしてほしくないと願うが……。
【感想】
ここのところ出番が少なめだった珠雫だが、彼女が敬愛する一輝の掘り下げが効いて、刀華との一戦はシリーズ屈指の名勝負になった。格上である刀華の内面には触れぬまま、あくまでも越えなければならない壁として割り切った話運びが奏功して、一輝たちに並びたいとひたすら願う珠雫による自身との戦いという純度が出来上がる。試合場を埋め尽くす氷はさしずめそんな彼女の決意の表れといったおもむき。
一輝をほうふつとさせる「抜き足」などシンプルな剣術のみで対する刀華に対して、遠距離から水と氷を駆使した奇策を畳み掛ける珠雫の戦いぶりに、必死で兄の背中に追いすがろうともがき苦しむ妹の心の叫びが伝わってくるようだった。そんな珠雫に応えようとするダイナミックな作画演出の切れ味は感動的。そして、最後まで勝つために手を尽くした珠雫への一輝なりのエールに救われる。
 
第4話のリフレインのような珠雫の病室での目覚めも一輝を追いかけるかのごとし。それだけに、勝ってステラの祝福を受けた一輝に病室に入ることが出来なかった第4話に対して、負けて一輝たちに退室をうながすしかなかった今回の落差が残酷すぎる。願いとは裏腹に遠くなるばかりの兄の背中、そんな傷ついた珠雫を今度は病室内で包み込む凪の海のように深い優しさ。性別を超えた彼のしなやかさにはずるいと言いたくもなるが、だからこそ兄妹のブリッジになりえるのだろう。
★★★★