【概要】
特使と自動手記人形を乗せた列車には爆弾が仕掛けられていた。ヴァイオレットはディートフリートと手分けして爆発を阻止しようとする。後日、事件を防いだヴァイオレットのもとにディートフリートが訪れる。ブーゲンビリア夫人との会話で自身の気持ちに気づき始めたヴァイオレットは、ギルベルトに向けた手紙を書くのだった。
【感想】
ベネディクトも飛び入りしての爆弾除去シークエンス、ヴァイオレットの願いがディートフリートに伝わるステップとして理解しつつも、最後まで違和感がつきまとった。爆発を防ぐにしてももう少し地味めの動きのほうが、軍から離れてしまった今のヴァイオレットにふさわしかったのではと。もっとも、これまでの自動手記人形としての経験を思い起こさせるエピローグには、ギルベルトの祈りが重なってグッとくるものがあった。エリカの片思いはむろんのこと、スミレの花をバックにした星空にはお気に入りエピソードである第6話がよみがえってきたし、それらすべてを包み込むようなブーゲンビリア夫人からのメッセージが染み入ってくる。「命令」を必要としなくなったヴァイオレットの控えめな笑顔が誇らしく。