【概要】
新月はアンナを倒し、九音は水晶の攻撃を切り抜けてグランベルムは終わる。寧々からアンナの記憶がなくなっていたことに気づいた新月は、巨大な魔力による干渉を予測する。水晶からグランベルムから撤退するよう告げられた満月だったが、新月の苦しみに決意を新たにするのだった。
【感想】
アンナによる壮絶な憎しみが消え去って、代わりに現れた水晶の挑発が全編を支配する。その潮目にあって改めて試される満月と新月の覚悟と決意がポイント。魔術師としての立ち位置があいまいな満月と水晶の存在が不穏さをもたらすだけに、記憶を失いつつも魔術師の誇りはそのままにサポートしてくれる寧々の存在が心強く感じられた。魔術師の孤独を体現する新月のストイシズムに寄り添う満月という表裏を和らげてくれる。