【概要】
寧々は小日向家から強力な魔力が出ていることを突き止める。姉の四翠を食べたという水晶の挑発に心乱れる九音。アンナとの戦いで受けた新月のダメージが回復しないまま、新たなグランベルムの幕が上がる。寧々から満月の秘密を知らされた新月は、深手を押して水晶に立ち向かうが……。
【感想】
九音を重荷に感じていたという四翠、どうしても新月とアンナの関係性を重ねてしまうが、妹のための姉の献身という落としどころに、いくらかの救いを感じた。水晶に宿ることで操ろうとする四翠の捨て身は、操り人形を想起させるものだが、それがネガポジ反転したかのように「何もない」満月を人形と化していくシークエンスに怖気がした。アルマノクスを操っているのは魔術師だけれども、それは魔術師がアルマノクスに操られるリスクと表裏一体ということ。精神世界と直結しているマギアコナトスの幻想空間が暗示する。